第50章 命名披露!!

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出産して2日後の夕食で、ご馳走ディナーを予約した。私と光莉のベッドに、ステーキ御膳のお重箱が二段置かれて、何故かお義母さんが興味津々で私たちの間に椅子を置いて座り、スマホを取り出した。 「待って待って!食べる前に撮らせて!」 「お、お母さん…。はらぺこだよ」 光莉はグゥグゥ腹の虫が鳴り止まない。お義母さんは私と光莉のお重を撮影しまくると、 「はい!どうぞ!!」 と両手を叩いて言うと、ようやく私たちは箸を持って合掌した。 「いただきますっ」 声を揃えて、そう言うと、まず上のお重を外して、備え付けのテーブルに並べる。ステーキはカットしてくれているから、ナイフは使わない。色々一品料理も細々と入っていて、若干私と光莉のお弁当の内容も違っている。 「好みに合わせてあるから、多少中身は違うみたいよ。でも、お肉の量は同じ。光莉のたっての希望で250グラム。通常は150グラムらしいわよ。特別仕様なの。ウフフ。光莉。その小さな切れ端、私に…」 とお義母さんは光莉のステーキに身を乗り出して言うと、光莉は眉を顰めて、お重を両手で持って、「だめれす」と何故か赤ちゃん語。光莉の昔の口癖らしい。お義母さんはクスクス笑って、 「冗談よ。ゆっくり食べてね」 と言って椅子に腰をおろすと、私と光莉は微笑み合い、ステーキを食べ始めていく。 「ここのご馳走様ランチ、素敵よね。この辺りでは一番評判もいいのよ。私もおいしくて感動したわ」 お義母さんはしみじみ言いながら、頬に手を当てて目を閉じている。
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