第1章 泣くのはまだ早い!

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俺の名前は、坂井大地。 高校を卒業してすぐに、幼い頃からの夢だった警察官になった。採用試験受けて警察学校通って、研修などを繰り返し、やっと今一つの部署に配属されて頑張っている。 願わくば、刑事になること。そして捜査一課の刑事になって、助けが必要な人を必ず見過ごさない。諦めない。それが俺のモットーだ。見てろよ、親父!!ヘタレ親父をギャフンと言わせてやる! だが、それだけが一番の目的ではないけれど。 配属先は、千代田区の所轄である西丸の内署。皇居もあるし、有名な大手のホテル、会社などもあって、研修で配属されていたときの新宿や渋谷とは全然違う。俺はまだ新人だし大きな事件などには関われないけど、西丸の内署の管轄内の交番に勤務している。 毎日パトロールや、交番にやってくる人たちの相談に乗ったり、対応、処理を施したりどこかに出向いたり調べたり。急遽どこかの事件や事故の応援に駆け付けたり…と、毎日が目まぐるしく回って全然体が休まらない。当たり前だけど、予想以上にハードな毎日だ。高校までのんびり実家で暮らしてきた俺にとっては、かなりハードな毎日だ。のんびり考え込む時間もない。アイス食べたいだなんて、言ってられない。 そんな俺も、早生まれだからまだ19歳だけど、年明けの1月が来たら二十歳。とうとう成人式だ。 誰より早く刑事になりたくて、必死に動き回っている。早く、助けたい人がいるから…。
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