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そこから車を走らせること1時間。1か月ぶりの実家に到着する。
芦田クリニックの駐車場に車を停めに行くと、XC90も停まっていた。N県ナンバーの見知らぬ車もある。
「……親父の車だ……」
「えぇっ?」
宗司くんのご両親が来られているの?
偶然……?
「笑美里! おかえりなさい。遅かったわね」
兄嫁が出てきてくれた。
「瞳ちゃん! 帰っていたの?」
「この連休はお式の打ち合わせがあるの。ホテルは大阪だから連休中はここにいるわよ。
それより本当に二人うまくいったみたいね。なんか半信半疑だったけど」
「失礼だな。笑美里は俺の日本海溝よりも深い愛に応えてくれて、俺達は昨日……」
「わー! と、とにかく中に入ろう!」
ドヤ顔で何を言いだすんだ、この人は。
……心臓に悪いわ。
「ま、いいわ。皆さんお待ちだから行くわよ」
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