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「はは、教室より保健室が近い。ちょうどいい」
先生に手を引っ張られる。このまま吹き飛ばすこともできるかもしれないけど…また倒れたくない。
「おいこらくそじじい」
あれ、…寝てたはずの逢坂さんだ。教室の方から歩いてきた。
「なんだ。起きたのか。こいつは体調が悪くて今から休むところなんだ」
「へー?そーなんですか?ってなるわけねーだろ!」
へ?
逢坂さんは、見事なグーパンチを先生の顔面に入れた。そうすると、先生はよろけてこけた。私からようやく離れてくれた。
「な、なにするんだ!」
「鼻の骨でも折ってやろうか?だけど〜私アイドルだしぃ〜それはやめておこーっと!」
あ。
股の間を…上履きで思い切り蹴ってしまっていた。先生はそのまま気絶したようだ。
「カエさん大丈夫?怪我してない?変なことされなかった?」
逢坂さんが近寄ってきた。さっきの雰囲気と全然違う。
「…うん、ありがとう。逢坂さん、すごいね」
「これ、は…みんなには言わないで?昔、格闘技やってて…」
「そうなんだ。すごいよ!逢坂さんありがとう!」
「カエさん、携帯ある?警察に…」
サイレンが鳴ってる。ようやくご到着のようで。よかった。
「え?警察だよね?なんでもう?」
逢坂さんはびっくり。
バタバタと警察の人たちがやってきた。
「大丈夫ですか!」
「ここです!先生が乱暴しようとして!そしたら〜ちょーど膝が当たって〜倒れちゃったんですー」
「怪我はないですか?」
「はーい」
逢坂さんすごい。対応が早い。もしかしたら伊織くんもこんな感じだったかな。
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