隣の席

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隣の席

高校生になった。制服は新しくなった。でも、中学が一緒の人ばかり。 というのも、すぐそばに中学がある。私立に行かない人はだいたいここに来ることに。 「やったぁ!カエと同じクラス!」 「あ、ほんとだ」 友達の、りこがいち早く張り出してある紙から私の名前と、自分の名前を探し出した。 「あれ?知らない人の名前があるよ。見て」 りこが指差したところを見ると、そこには鈴野伊織と書いてあった。 「誰?」 「珍しいけど転入生かもね!友達になりたい〜」 気が早いりこは、相手を見てもいないのにそんなこと言っている。そもそも名前だけじゃ、男の子か女の子かすらわからない。 「あ!あー最悪…」 さっきまで喜んでたりこは、また紙を見ているけど… 「逢坂(あいさか)さんと同じクラスなんて…」 「そうなんだ」 逢坂さんはアイドルをしている。だからなのか、みんなからチヤホヤされていている。私は同じクラスになったことがあるが、りこはなかったから、怖がってるみたい。 「バカにされそうでやだな」 「なんで?りこはなにもしてないよ」 「…それはそうなんだけど」 偏見を持ってしまってるみたい。
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