初登校

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私の家庭は、母と二人暮らし。 いわゆる母子家庭で育った。 持病を患う母に負担をかけないように 毎日学校終わりにバイトをしている。 長期休みはほぼ毎日、働いている。 通っている高校は、母を喜ばせようと 必死に勉強して入学した区内有数の 普通科進学校。 高校生になった私は燃え尽きたように毎日、 自分の生活に価値を見出せず、 ただ繰り返すような日々を送っていた。 成績もイマイチで部活もしてない 何にも取り柄がないただの高校2年生。 友達は放課後おいしいものを食べに行ったり 家族で旅行したり 彼氏にプレゼントを買ってもらったり 好きなアイドルのライブに行ったり 部活を楽しんだり 本当にキラキラしているように見える。 この虚無感が生まれたのは 自分の家庭にうんざりしているんだろうか。 それとも友達に嫉妬しているんだろうか。 私ってなにがしたいんだろう。 それすらもわからない。 今朝お母さんも言っていた進路のことなんて、あぁもう考えたくない。 自暴自棄になっていた。
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