初登校

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初登校

- Infirmary♡lovestory - 2年生になって初登校の朝は憂鬱だ。 前日まで5連勤したバイトの疲れもあって眠い。 制服に着替えている脚は立ちっぱなしだったからかいつもより浮腫んでる。 「おはよう、今日から学校だね。」 『おはよう。うんそうだよー。』 靴下を履いてた私に母が話しかけて来た。 「はい。お弁当。」 『え?作ってくれたの?』 「うん。 2年生からは将来のことも考えないとね。 進路のこともあるし、勉強も頑張るだろうし お母さんも元気に頑張らないと。」 『お母さん。ありがとう。 でも無理しなくていいから、 売店あるし、明日からは大丈夫だよ。』 「…いつもごめんね。」 『何言ってるの。 その気持ちだけで嬉しいから。 お母さんが居てくれるだけで…』 私の言葉で涙ぐむ母を見たら 私も泣きたくなる。 『お弁当ありがとう! もう行かなきゃ遅刻するから行ってきます!』 無理矢理つくった笑顔で 元気よく飛び出した私を 母は玄関で見送ってくれた。
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