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陽菜はゆかりと目を合わせた。
「先輩、鍵空いてますよ。入りましょう」
「そうね……」
私はここに入るのは初めてでじゃないが恐怖心があった。でもここで怖がっていると頼りない先輩だと思われてしまう。
「先輩、もしかして、怖いんですか?」
「いや、そんなことないよ」
「ですよね」
中に入って見ると、窓が開けられていないからなのか埃っぽい気がした。
「空気があまり良く無いですね、喚起しませんか」
「そうね窓開けよっか」
カーテンを開けると夕陽が差し込んで来る、窓も開けると一気に風が入って来た。後ろを振り返ると見たこともない景色が広がっていた。暗くて見えなかった本が輝いてみえた。
「すごいですね」
「うん、そうだね」
図書室は暖かい光と古本の匂いに包まれた。
そんな光景に陽菜は見とれていたが私は陽菜に見とれていた。
すると、陽菜と目が合った。
「先輩、どうしたんですか」
「え、いや、何にもないよ」
それから2人で教室内を見て回った。
「ここの図書室いいですね私はこの場所好きです」
「私もここは好きかも」
「本当ですか、先輩さっきまで怖がっていたのに」
「いや、それは……」
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