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(ザザ〜ン ザザ〜ン)
潮騒の音が遠く響く岩屋の小屋に一人戻った魔女はホウッと息をついた。
「やれやれ、とんだ目に遭った。まぁこれでようやくあたしも静かな暮らしに戻れるってわけだ……」
薄暗い部屋の中、何をする気も起きなくて魔女は独りポツンと椅子に腰掛けていた。
「娘を嫁に出すってのは、こういうことなのかもしれないねぇ……」
少し寂しそうに魔女が呟いたその時、突如として静寂が破られた!!
「まぁ〜じょ〜さぁ〜〜〜ん!!」
「キィーッ! この大声はマリンだね!? 一体全体何だってんだい!」
魔女の目の前で扉が勝手に開き、マリンが踊るように飛び込んできた。
「魔女さん、おじゃましま~す!」
「なんであんたがここに!? まさか、もう三行半つきつけられて出戻ってきたってわけじゃなかろうね!?」
「えっ? 見下しパンツ着付けられるとか、ちょっと魔女さん何言ってんのかよくわかんない」
「もういいよ、聞き流しとくれ。それより何しに来たんだい? あんた、嫁入り支度に散々あたしをこき使って、ようやく3日前に嫁いでいったばかりじゃないか!」
「うん、ベルナ王国には無事ついたんだけどさ、サイショーさんって言う偉い人が魔女さんを連れてこいって!」
「はぁ!? 何であたしが行かなきゃいけないんだぃ!??」
「魔女さんにそう言われたら、これ見せろってグレース様が言ってた!」
マリンの差し出した手紙を、魔女は恐る恐る開く。
「な、な、な、なんだってぇ!?」
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