「ふたりだけのスクールライフ」

2/10
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
ーーーーーーーー 「目覚めたのね♪いやこの場合はちょっと違うのかな?まあ細かい事はいいわ、気分はどう?」 私の名前は亀山早苗。 24歳の社会人1年生、のはずなのですが。 見覚えのない場所にいて、目の前には元気に声をかけてくるセーラー服の仮面少女と、同じセーラー服を着て座り込んでいる私。 「え!?私なんでセーラー服着てるの!?あなたは誰なの!?」 パニック状態になってしまった私は状況を整理するために今日の事を順に思い出していく。 「え?待って、今何時!?会社遅刻しちゃうよー」 スマホも無いし家に忘れてきたのかな?なんて思っていると 「落ち着いて早苗さん、あなたはしばらく会社に行く必要はないわ」 と少女が明るく側によってきて話す。 「あなた、なんで私の名前知ってるの?それに会社にはちゃんと行かないといけないのよ!!」 なぜこの少女は私の名前を知っているのか?気にはなるがとりあえず立って今いる場所がどこなのか見ないと、と思い、立とうとしたら、胸に痛みが走り体に力が入らなくなった。 「ぃ、、、なん、、、なの、、、」 視界も歪んでいく、頭もくらくらしだした、いったい私はどうしてしまったのだろう?苦しい、とても苦しい。 「無理に動こうとするから、もう、ほら、よしよし、落ち着いて、深呼吸ー、吸ってー、はいてー」 少女は私を抱きしめて、頭を撫でて、深呼吸するように言ってきたので、それに従い深呼吸をする。 「どう?落ち着いた?無理しちゃだめだよ、早苗さんは今危険な状態なんだから」 私の状態を確かめるように顔を覗き込んでから、隣にゆっくりと座って来る少女に私はいろいろ尋ねる。 「あなたは誰なの?なんで私の名前知ってるの?私が危険な状態ってどういう事なの?あとここはどこなの?」 多少まくし立てるように問うと、少女はうーんと唸り、しばし考えるように空を見てから答えてくれた。 「まず私は君嶋七海、歳は17、名前を知ってるのは早苗さんの記憶に触れたから、そして今いるこの場所は言わば異世界!!早苗さんはこの特殊な環境にまだ適応出来ていないから危険な状態というわけです!!」
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!