回文短歌風(その後)五十首詠

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回文短歌風(その後)五十首詠

回文短歌風(その後)五十首詠 1  菊踊り そこにまたあの 賢い子 鹿の頭に コソリと置く気  きくおどり そこにまたあの かしこい(こ しかのあたまに こそりとおくき) 2  今ヤバイ 風何故凪いで 奇異の世の 粋で鯔背な 世界は病  いまやばい かぜなぜないで きいのよ(の いきでいなせな せかいはやまい) 3  初節句 覘く野望も モデル知る でももうボヤく その屈折は  はつぜっく のぞくやぼうも もでるし(る でももうぼやく そのくっせつは) 4  薄い壁 小判連樽 得た奇跡 耐える鍛錬 運べ回数  うすいかべ こばんれんだる えたきせ(き たえるたんれん はこべかいすう  5   芯軽く すぐキスかラブ さあ憩い 朝ブラが好き 擽る感じ  しんかるく すぐきすからぶ さあいこ(い あさぶらがすき くすぐるかんじ) 6   忍びたき 悲し遺恨さ 足掻き泣き 母さん恋し 長き旅の路  しのびたき かなしいこんさ あがきな(き かあさんこいし ながきたびのじ) 7  母の世話 足許恋し 眺め夢 悲しい子供 幸せの場は  ははのせわ あしもとこいし ながめゆ(め かなしいこども しあわせのばは) 8  恋無くす 焼き芋美味し ミサの日の 寂しい想い 気安くない娘  こいなくす やきいもおいし みさのひ(の さみしいおもい きやすくないこ) 9  うどん売り 流行る絵も買う 保持腹は 脂肪が燃える やはり運動  うどんうり はやるえもかう ほじはら(は しぼうがもえる やはりうんどう) 10  何処迷い 良い子が私 飾り知り 探した我が子 いよいよ真  どこまよい よいこがわたし かざりし(り さがしたわがこ いよいよまこと) 11  気が滾り 惑うと舞台 別れあれ 乾いた埠頭 止まり木高き  きがたぎり まどうとぶたい わかれあ(れ かわいたふとう とまりぎたかき) 12  耐えた赤 困る段差だ 胃は痛い 履いたサンダル 孫が与えた  たえたあか こまるだんさだ いはいた(い はいたさんだる まごがあたえた) 13  大半が 朝だキス見た 繋がりが 夏だ水着だ さあ乾杯だ  たいはんが あさだきすみた つながり(が なつだみずぎだ さあかんぱいだ)  14  長い友 酒をコイツと 朝からか さあドイツ語を 今朝も問いかな  ながいとも さけをこいつと あさから(か さあどいつごを けさもといかな) 15  ヨシ浮くぞ 泳いだ下手に 湯船姉 冬に食べたい 夜遅く牛よ  よしうくぞ およいだへたに ゆぶねあ(ね ふゆにたべたい よおそくうしよ) 16  言葉投げ 投げキスが飛び ノアの地の  の人が好き 健気な再従兄弟(はとこ)  ことばなげ なげきすがとび のあのち(の あのひとがすき けなげなはとこ) 17  類出すな あれ確か拉致 気配濃い 禿散らかした レアなスタイル  るいだすな あれたしからち けはいこ(い はげちらかした れあなすたいる) 18  すぐカンナ 知事は色師の 謀りか 色の白いは 七難隠す  すぐかんな ちじはいろしの たばかり(か はだのしろいは しちなんかくす) 19  手配せよ 麦二トン出す 試合来い アシスタントに 義務余生果て  てはいせよ むぎにとんだす しあいこ(い あしすたんとに ぎむよせいはて) 20  嫁支配 果てて死と虚 久遠殿 送ろうとして 手配始めよ  よめしはい はててしとうろ くおんで(ん おくろうとして てはいはじめよ) 21  寄れ暫し 憩いは饂飩 異母の地の ポイント奪い 恋路走れよ  よれしばし いこいはうどん いぼのち(の ぽいんとうばい こいじはしれよ) 22  ビビるナビ 手荷物位牌 手より去り 予定はいつも 似て非なる日々  びびるなび てにもついはい てよりさ(り よていはいつも にてひなるひび) 23  怒り読め 届く矢はよれ 暫し阻止 走れよ早く 留めよ理解  いかりよめ とどくやはよれ しばしそ(し はしれよはやく とどめよりかい) 24  嫁が泣く 健気罪知る 使命問い 目印見つけ 嘆く眺めよ  よめがなく けなげつみしる しめいと(い めじるしみつけ なげくながめよ) 25  種蒔くか 芝刈る野に子 諫める目 最後に乗るか 恥かく真似だ  たねまくか しばかるのにこ いさめる(め さいごにのるか はじかくまねだ) 26  人惹いた 帰りもツルめ 富取ると 認めるつもり 得難い一日  ひとひいた かえりもつるめ とみとる(と みとめるつもり えがたいひとひ) 27  芋置く日 鉈持て蔦も 手入れ刈れ居ても立っても棚引く想い  いもおくひ なたもてつたも ていれか(れ いてもたっても たなびくおもい) 28  鳶太り 踊れ舞う盆 母さんさ 赤ん坊生まれ 通り跳ぶ人  とびふとり おどれまうぼん かあさん(さ あかんぼうまれ とおりとぶひと) 29  魑魅の絵馬 蝉抜け殻も常(とことわ)と 子供ら駆けぬ 店前の道 ちみのえま せみぬけがらも とことわ(と こどもらかけぬ みせまえのみち)   30  晴れの絵さ 直伝のリフ 伝わるわ たっぷり飲んで 記事さえ載れば  はれのえさ じきでんのりふ つたわる(わ たっぷりのんで きじさえのれば) 31  招く日々 裂ける絵神よ 背中子が 何故蘇る 今朝響く寝間  まねくひび さけるえかみよ せなかこ(が なぜよもがえる けさひびくねま) 32  南浮く 踊るあの烏賊 利や富と 遣り甲斐のある 遠く海波  みなみうく おどるあのいか りやとみ(と やりがいのある とおくうみなみ) 33  戻れ庵 溢れ我が齟齬 舞い散る知 今こそ変われ 不安あれども  もどれあん あふれわがそご まいちる(ち いまこそかわれ ふあんなれども) 34  彩読もう 円らなる手に 浸り切り 旅に出るなら 普通も良いさ  さいよもう つぶらなるてに ひたりき(り たびにでるなら ふつうもよいさ) 35  依然急く 技決めた筆 ワア奴や 慌てふためき 騒ぐ先生  いぜんせく わざきめたふで わあやつ(や あわてふためき さわぐせんせい) 36  皿揃い 昼飯はリブ 目当て来て 雨降り始め るび色空さ  さらそろい ひるめしはりぶ めあてき(て あめふりはじめ るびいろそらさ) 37  危険かと 塵捨て魔避け 香り去り お陰様です 見事感激  きけんかと ごみすてまさけ かおりさ(り おかげさまです みごとかんげき) 38  リラ一つ 遅い芽吹きさ 聞いてみて 行先不明 そおっとヒラリ  りらひとつ おそいめぶきさ きいてみ(て いきさきふめい そおっとひらり) 39  ママの損 ホテルで死んだ 嘘吐きつ 相談してる 手本そのまま  ままのそん ほてるでしんだ うそつき(つ そうだんしてる てほんそのまま) 40  似る世の子 参るか釣りだ 梅雨の日の ゆったり浸かる 今この夜に  にるよのこ まいるかつりだ つゆのひ(の ゆったりつかる いまこのよるに) 41  三つの意 ハイレグお弟子 戯け聞け 渡しておくれ 位牌の包み  みっつのい はいれぐおでし たわけき(け わたしておくれ いはいのつつみ) 42  溝の中 回転渋し 依然損 政治不信で 如何な望み  みぞのなか かいてんしぶし いぜんそ(ん せいじふしんで いかがなのぞみ) 43  狭き角 触るな籤か 積む金か 難しくなる 態と掻き混ぜ  せまきかど さわるなくじか つむかね(か むつかしくなる わざとかきまぜ) 44  苦の踊り 登山難航 ご本尊 歩行困難 悟り遠のく  くのおどり とざんなんこう ごほんぞ(ん ほこうこんなん さとりとおのく) 45  饂飩打て 毟り取る幕 遠き秋 お得丸取り ジムで運動  うどんうて むしりとるまく とおきあ(き おとくまるどり じむでうんどう) 46  誰かハグ おお二度恋し 中町間 悲しいことに 多くは枯れた  だれかはぐ おおにどこいし なかまち(ま かなしいことに おおくはかれた) 47  誰が世話 明日飛び立つ 真かと 困った人だ 幸せ彼だ  だれがせわ あしたとびたつ まことか(と こまったひとだ しあわせかれだ) 48  要路霧 可愛い戦士 異世界か 誠心誠意 分かり切ろうよ  ようろきり かわいいせんし いせかい(か せいしんせいい わかりきろうよ) 49  観念さ 暴れ且つ嘘 痛い愛 大層疲れ はあ三年か  かんねんさ あばれかつうそ いたいあ(い たそうつかれ はあさんねんか) 50  児や起きな 母鈍感に 着せ替えか 責任感と 婆なき母児  こやおきな ははどんかんに きせかえ(か せきにんかんと ばばなきおやこ) 以上
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