序章

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序章

今回は!今回こそ!青春してやる! と意気込み、過ぎて2週間、 俺はまだ学校生活に慣れるどころか、 気兼ねない普段話をする人がいない。 そして誰も通りかかったりしない、手入れされていない 薄汚い公園に一人でいる。 理想は薄汚い公園なんかではなくて、誰かと一緒にお店とかを回ることだ。 それに出来ることなら、友達を家に呼んだりしてみたい。 だが、不甲斐ないことに他の奴らよりも 友人関係”だけ”出遅れたのだ。まだ巻き返せそうならば良かったのだが、それはもう難しそうであった。 まず一つ、俺は人と話すことが苦手である。 そのおかげでありがとうも、大体は言えるのだが、たまに「うっ、うっす」 という感じ悪い感謝を発動してしまうことがある。 それが発動してしまった時は恥ずかしさがこみ上げて、すぐに顔を逸らして しまうため、反応も分からない。そのためどういう印象を持たれているのかも分からない、いつも一人でいる浮いた人となってしまった。 別に俺に話しかけてくれたら答えれるくらいは出来るのだ。 しかし、もう一つはクラス内でもグループが出来てしまい、話しかけるのが 難しくなってしまっただけなのだ。 と自分は悪くないと現実逃避の言葉を脳内で巡らせ続ける。「あの…」小さい声ながらもはっきりと声が通り、そんな脳内を遮ってしまった。 そういえば、人ってここに来ないんじゃ。 見てみると俺と同じくらいの一人の女の子だった。
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