群青ジレンマ3

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 凪が行ってしまった後、寂しがっている暇もないくらい忙しくなった。主題歌に選ばれたアニメの番組にも呼ばれたし、ライブも立て続けに入っている。那月ちゃんは専門学校を卒業したけど、俺と綿谷は勉強もしなきゃならない。二人とも出席日数ギリギリだったから、先が思いやられるよ。  一息着いて、部屋で一人になった時に凪の温もりを思い出すと、やっぱ苦しい。  それでも、俺は頑張らないといけない。    だってもうメンバーに、言ってしまったんだ。    〝え!波瑠、曲作りたいって?〟  〝うん。やってみたい〟  〝だって。孝則、どう思う?  〝べつに、いいんじゃないか?〟  〝那月ちゃんや孝則君みたいに上手くできるかわからないけどさ、歌詞もちゃんと書いてくる。だから、みんな協力してください〟  初めて、人の曲じゃなくて、自分の曲を作って歌いたいって思った。  上手くできるかはわからないけど、やってみたい。  〝いいけど。二日後に歌詞とメロディーライン作ってきて。一応、できたら編曲も〟  〝わ、わかった!〟  できなかったら、きっとみんなが助けてくれる。
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