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「…」
一瞬言葉が詰まる。
脳では大丈夫だと思っていても、身体はどこか警戒をしてしまっているんだ。
なんせリアは…
「お…おはよう、リア。」
そうぎこちない声でリアに話しかけると…
「昨夜は大変でしたね。」
胸が飛び出そうになる。
とりあえず、俺はできるだけ落ち着いたように取り繕い。
「聞こえていたのか。」
そんな風に返した。
そうすると、リアは少し黙った後、
「マスター…いや、最機くん。」
そう口を開け、言葉を紡ぐ。
「昨夜、少し盗み聞きをしてしまったのですが、」
「…」
俺は思わず料理をする手を止める。
何せリアは、ネオの言うことが正しければ正真正銘の殺戮マシンHitということになる。
そうして、恐怖を抱きながらもリアに目を向けると、
そこには、涙を零す女性の姿があった。
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