新しい一撃

5/5
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/156ページ
「…」 一瞬言葉が詰まる。 脳では大丈夫だと思っていても、身体はどこか警戒をしてしまっているんだ。 なんせリアは… 「お…おはよう、リア。」 そうぎこちない声でリアに話しかけると… 「昨夜は大変でしたね。」 胸が飛び出そうになる。 とりあえず、俺はできるだけ落ち着いたように取り繕い。 「聞こえていたのか。」 そんな風に返した。 そうすると、リアは少し黙った後、 「マスター…いや、最機くん。」 そう口を開け、言葉を紡ぐ。 「昨夜、少し盗み聞きをしてしまったのですが、」 「…」 俺は思わず料理をする手を止める。 何せリアは、ネオの言うことが正しければ正真正銘の殺戮マシンHitということになる。 そうして、恐怖を抱きながらもリアに目を向けると、 そこには、涙を零す女性の姿があった。
/156ページ

最初のコメントを投稿しよう!