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そんな麦の顔を見たら私だって。
私だってね.....................伝えたくなる。
「...............むぎ、スキっ、」
言葉を告げた私の顔は、もちろん真っ赤。
「............あーー、やば。
杏柚にそんなこと言われるなんて、破壊力っ、」
2人で言い合ってた、〝バカ〟は。
些細なきっかけで、〝スキ〟に変わった。
バカからスキへは。
お互いが、〝素直〟に、
なれば良かっただけだって気づけた奇跡。
「っ、むぎ、スキ。ダイスキっ‼︎」
「ん。俺もスキ。だからさ、
バカからスキの、その先に進もっか」
麦の言葉が聞こえたかと思えば。
近寄ってくるのは麦の顔。
「............んっ、」
そして、そのまま唇が触れた幸せ。
ファーストキスは、初恋の麦と出来て。
その、麦とのキスは、
焼きたてのパンのような優しい香りがした。
fin.
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