3 思い出の海

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俺はいつも通り真っ先に自分の部屋に向かった。そして大きなため息をついた。 カーテンも開けずに暗いままだ。 おまけにいつの間にか色んな物がぐちゃぐちゃに散らかっている。それを見ると何だか更に気力が無くなってしまう。 とりあえずこのじめじめした空気だけでも何とかしたくてエアコンのスイッチを入れる。 洗う洋服と弁当箱を片付けてひと段落着いた俺はボフッとベッドに頭からダイブして一時思考停止......。 しばらくそのままじっとしていると、何だか全てがどうでも良くなって来る気がしてそれじゃダメだ!と身体をベッドから起こして背伸びをした。 「あーあ俺って何でこうなんだろ」 何だかさ、もう、なんて言うかさ、自分って何なんだろうね。なんか哲学みたいになってるけど......。 俺ってもしかして不器用? 考えすぎなの? こうやっていつも馬鹿みたいに考え過ぎてさ、結局行き着くのは普通通り何だよな。 そもそも普通って何だよ......。 考え出すと止まらなくなってきて訳が分からなくなる。 「よし、一旦深呼吸しよう。で、この話はもう終わり」 深呼吸をしたら眠くなってきた。 ベッドにダイブすると、俺はそのまま寝落ちしてしまった。
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