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「そうでしたか、寂しいです」
しょげる私に、加山さんが元気よく乗り出す。
「じゃぁ、今度、お疲れ様会しましょ! みんなで。メンズスタッフの皆さんも一緒に」
なかなか良い案だと、私も思った。村田さんも高田さんも私も大きく頷いた。今日は宮下さんは、午後から出勤。このことを知ったら大きく驚くだろう。
「それと、青村さん。あと開店まで二十分時間あるから、本社のほうに電話してくれる? 専務から伝達事項があるそうよ」
「分かりました!」
高田さんは、私に電話番号が書かれた紙を手渡した。私は受話器のほうへ向かい、高田さんと加山さんは、新商品が入った段ボールをそれぞれ取り出していた。また今日も新作が入ってきている。流行はその度変わる。その流行に乗っていかなければならないのも、インフルエンサーの仕事。楽しそうだけど、苦労もあるだろう。
(深呼吸しよう!)
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