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「痛い、たいたいたいたいたいたいたいたいたいたい」
グゥイギギギギギギギギ
ギィッしゃぁあああああああああああああああ~~
「なんなんだ、なんなんださっきから、なんでこの木偶の坊は死なんのだぁあああああああああああああああああああ」
「はっ、魔王。お前はひょっとしてシュババババ――ンのことを指して言ってるのか?」
「ぬっ、貴様。人が戦闘中を良いことに何でお前が我が王の座に堂々と、っほ、へっ、とっ」
「ていうか、呑気にお茶を飲むなーーーー」
「いや、これはコーヒーだが?」
「ぬぬぬ、ウザイわ~~くっのゴーレムがぁああああああ」
バチコ――――――――――――――ン
「ひゅーー俺のゴーレムが明後日の方向へフッ飛ばされたぜ」
「貴様、我を愚弄する気か? 何故、なぜ堂々と椅子に座っておるのだ」
(くっ……相変わらずなんて馬鹿力してやがんだコイツは)
(このままだと首の骨ごといっちまいそうだ)
此処で殺られるわけには行かない俺は、無詠唱で自分の身体に重力魔法グラヴィティヌスと硬質化魔法のアダマティアスを唱える。
「くっ、なんなんだその細見でこの重さは……」
「いやいや、その重さを持ち上げようとしてるアンタも大概でしょ魔王」
信じられねー俺の加護アニメの記憶で培った超重力魔法を唱えたって言うのに、俺の尻は既に椅子から浮いている状態だ。全く何て力してやがんだ、今の俺は小惑星と同じくらいの質量なんだぞ。
「ちっ、なんで俺がこんな化け物と戦わなくちゃいけねーーんだ」
「くわっ、それはこっちのセリフだーーべっ、ぶっ、ごっーー」
「戻って来るのが遅せーーよシュババババ――ン、もうちっとで椅子から降ろされるところだったぜ」
「シューーシューーシューーシューー、シュババババ――ン!?」
さってと、俺と魔王の第二幕でも始めるとしますかっ!?
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