愛すべき隣人

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「いてっ!」 強かに打ったお尻の痛みをこらえ、僕はその場にしゃがみこんだままあたりを見渡した。 そして、周りに誰もいないことを確認し、僕は安堵の溜め息を吐いた。 (良かった…誰にも見られてない…) ゆっくりと立ちあがり、僕は今一度あたりの風景に目を移した。 違っている…! 僕の見慣れた町並みとはすっかり変わっている。 そこにはえらく原始的な遊具が数点と古びたベンチがあり… おそらく公園のようなものだと思われる。 公園とはいえ、敷地もとても狭い。 賑わった場所でなくて良かったと、僕はあらためて胸を撫で下ろした。 そういえば、酸素濃度も特に問題はない。 そのことからも、そしてここに設置されたものの大きさから考えても、おそらく僕らと大きく変わる生物が住んでいるとは考えにくい。 だが、公園の先に見える建物の雰囲気から察するに、文化的には僕の世界より少なくとも数百年は劣っているように思える。 なんせ、建物は一見した所、木を基礎としたものが多いのだから。 道路は一応舗装してあるようだが、それもまた酷く原始的なものだ。 状況を把握していくにつれ、僕は感動と興奮で心がざわざわと震え出すのを感じた。 (つ…つ…ついに僕は来たんだ! 僕の研究は正しかった…!) そう思うと僕は改めて胸が熱くなるのを感じた。
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