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あなたは泣いてもいい
男が求める女は、昼は淑女で夜は娼婦。そんな言葉を聞いたのはどこでだっただろう。
恋人はいつも私の身体を蕩かしてくれる。
鎖骨にキスを落とし、乳輪をゆっくり指でなぞり、乳首をそっとしゃぶり、クリトリスを舌で丁寧に攻める。指をそっと差し入れられただけで、愛液がおしりまで垂れた。私の中はもうぐずぐずだ。でも恋人は、簡単には挿れてくれない。
「ねえ……」
「ん? 何?」
わかっているくせに。恋人は必ず聞き返してくる。
「ほら、約束したよね? ちゃんと言うって」
私はもう中に欲しくてたまらなくなっているので、おねだりすることにする。最初はすごく抵抗があったけど、慣れた。
「おねがぁい……おちんちん、おまんこにいれてぇ……」
「よくできました」
恋人はにっこり笑むと、ようやく私の中に剛直を突き立ててくれる。圧倒的な質量に、あぁ、と思わず声が漏れる。
「ごほうび、だよ」
「あっ! あぁん! そこはだめぇ……!」
「駄目って言うところは、いいって知ってるよ、百合香ちゃん」
その通り。恋人が見つけてくれた。
「あーっ! だ、だめなのぉ……!」
「いいんだよ。本能なんだから」
「あっ! あぁっ! イキたい……イキたいの……っ! お願い、イカせて……奥、突いてぇ……!」
恋人はくすくす笑いながら軽く抜き差しする。でも、肝心の奥は突かないように。
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