プロローグ

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きっかけは入社2年目 お客様に理不尽な事言われて泣いてた時も 「山之内さんが悪いわけじゃないから」 と、慰めてくれたのが進藤課長だった 仕事も出来て、尊敬出来る上司 8歳年上で頼れる、私からアプローチに 戸惑いながらも応じてくれた 不倫なんてクソバカバカしい と、自分がそうなる前までは 冷ややかに思っていたけど 案外簡単に自分がその立ち位置…いわば 愛人の立場になって 立場が変われば、考え方も変わるもので 道徳観念だの相手の家族に対する罪悪感だの すっかりなくなっていた 秘密の付き合いは楽しかったが、 付き合いだして、2年が経ち 思えば、ここ最近はすっかりマンネリで 金曜日は、ラブホで抱きあったり うちに来てご飯を食べていったり 特に実のある話をするわけでもなく 課長は決して泊まらない 不倫であるけれど、まるでセフレ? 私には若さを求め、妻には精神的な支えを 求める? その奥様は、沙夜が入行した時にはすでに 退職していたが、課長の元部下で なかなかの美人 そして なかなかに気の強い人らしい いつまでダラダラこの関係を続けていても 未来が見えるわけではない ここが潮時、 楽しい時もあったわけで 課長の家族は傷つけてしまったかもしれないが 今ならまだやり直せる… そう思うことにした
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