【4P】危険なアルバイト

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「な、なんだって!?」 次の日の朝となり、テレビをつけると、昨夜、警察署が火事になりエマが死んだというニュースが流れていた。 「ちくしょう!」 俺が、拳をテーブルに叩きつけたその時、メールの到着を知らせる着信音が響いた。 「えっ!?」 その文面から俺は目が離せなかった。 なぜなら、五人目の受取人が俺になっていたからだ。 しかも配達時間は十分後だ。 「ここに居たら殺される!」 俺はバイクで実家に向けて走り出した。 すると、黒塗りの車が俺の後を追って来た。 こちらがスピードを上げれば、追跡者もスピードを上げる。 (俺は、殺されてしまうのか!?) 俺は、実家に行くのをやめ、山の方に向かうことにした。 狭い山道なら車は走れないからだ。 しかしスピードを出し過ぎていたせいか、カーブを曲がりきれず、バイクは横転して、俺は投げ出された。 足を痛めてしまったらしく、痛くて動けない。 俺は必死で逃げようとしたが、追って来た車から男が降り、俺の傍にやって来た。 男は、懐に右手を入れた。 (殺られる!) 俺は死を覚悟し、固く目を瞑った。 「おい。」 声をかけられ、恐る恐る目を開くと、俺の前には封筒が差し出されていた。 「お疲れさん、これは約束の金だ。 五人目は早々と勝手に自殺してしまったから、配達の必要は無くなった。 お前が五人目というのはジョークだ。」 サングラスの男は、おかしそうに笑いながら、その場から立ち去った。 (た…助かった…のか?) そう思っても、まだなお恐怖から抜けきれない俺は、体の震えも溢れる涙も止まることはなかった。
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