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第5話(最終話)
彼女の事を思い出さないまま、一か月が過ぎた。
二日に一回は彼女の部屋に泊まっている。
〔良いのか?本当にこれで?彼女に悪くない?ひょっとしたら人違いかもよ?今に本当の彼氏が現れたりして?〕
「ジュン!今夜も泊まって行ってね。今夜こそ起きてるわ!絶対朝までイチャイチャするんだもん!」
スゴイ意気込みだなあ……。
もっと他の事にエネルギーを使えないのかなあ?
その夜、彼女は、こんな事を言った。
「私ね、自分が誰だか分からないの?お父さんの顔もお母さんの顔も、住んでいた家も、何も思い出せないの。
何となく貴方が いつかの彼氏に似てて、それで貴方と一緒に居ようって思ったの。」
その夜、俺は彼女を抱いた。しっかりと……
「君が過去を思い出しても、思い出さなくても、俺は君を愛す……。」
☆おしまい☆
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