【4P】見知らぬ花嫁

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(本当に大丈夫だろうか?) 今更、そんなことを考えた所で、もう手遅れだ。 どうすることも出来ない。 僕はなんて小心な男だろう? それに、何かあったとしても、それは僕の責任だ。 あまんじて受け入れるしかないのだ。 頭の中ではそう割り切ったつもりなのに、やはり怖い… この話を承諾してしまってから、僕はゆっくりと眠れたことがない。 今からでも断ろう… 恐怖からそう思ったことが何度もあった。 けれど、その度に思い直した。 僕は、今の生活に疲れていたからだ。 楽になりたいがために、僕は、岡林の話を受け入れてしまったのだ。 何も言わず、ただ、岡林の言う相手と結婚するという申し出を… すでに、婚姻届けにも署名してしまった。 そして、ついに、今日は結婚式の日だ。 あと数時間で、僕は教会で結婚式を挙げる。 名前も顔も知らない人と…
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