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「あんちゃん、もう一杯どうだね?」
「うん、ありがとう。」
おいらが差し出した湯飲みに、おばあちゃんが白い液体を注いでくれた。
これは、モッコリとかニッコリとかいう外国のお酒らしい。
ちょっと甘くて酸っぱくて、しゅんしゅんとはしないから飲みやすい。
「それにしても、あんちゃんみたいな男前が、ひとりぼっちだなんて不思議じゃなぁ…
本当に彼女はおらんのかね?」
「うん、いねぇ。
おいら、彼女はあんまり好きでねぇ。」
「え……?」
おばあちゃんは不思議そうな顔をして、おいらをみつめた。
あれ?……おいら、またなにかおかしなこと言ったのかな??
今言ったことをもう一度思い出す。
「彼女は好きでねぇ。」
うん、おいら、そう言った。
特におかしなことではないと思うんだけど……
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