Kiss,kiss,kiss.〜another version〜

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「まだ夢の中か?神代綾は岸野の彼女だろ」 「寝ぼけてるのは、川瀬の方だよ」 「は?」 こいつは何を言ってるのか。 「綾ちゃんは友達だよ?付き合ったことも ないし、今後付き合うこともない」 「またまた、いいんだよ。嘘つかなくて」 「川瀬、誤解してる。嘘なんかついてない」 岸野が真剣な眼差しで俺を見つめる。 「‥‥うん?」 「だから、僕の好きな人は川瀬なんだよ」 「‥‥はい??」 今、何て言った? 岸野は俺の反応が乏しいことに驚いたようで マジか‥‥と呟いてから、小さく笑った。 「川瀬、全く気づかないんだ。鈍感だなあ」 「えっ、えっ、じゃあ、神代綾とは」 「全く、何もないよ?ただの友達だもん」 「すっかり誤解してた‥‥」 あははと乾いた笑いをした俺は、 改めて岸野に向き合った。 「川瀬は、僕のことどう思ってる?」 岸野に尋ねられ、息を呑んだ。 「いや。あの、ずっと、好きでした‥‥」 「ホント?ホントに?!」 岸野がキラキラした瞳で俺を見た。 「じゃあ、付き合おう?」 「ああ、もちろん」 意外過ぎる展開。 岸野に手を握られながら、目が眩んでいた。 今まで我慢してたのは何だったんだ? ああ、理性が崩壊していく‥‥。 「‥‥岸野ッ!」 この後、俺は岸野を抱きしめながら、 恋人になっての初キスをしまくるのだった。
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