硝子の城の大魔王

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「ガーーッハッハッハッ!」 山奥のド田舎村に、粗野な笑い声が響き渡った。 「よし。 もうおまえに教えることは何もない。 この十数年間というもの、おまえは、少しもサボることなく、勇者としての修業を立派にこなした。」 ずらりと並んだ十名の男達が見守る中、村長の朗々とした声が厳かに響く。 「はいっ!」 青年は、片手を高く上げ元気に答えた。 「その甲斐あって、ついに次の段階へ行く時がやって来たのじゃ!」 「つ…次の段階…… それは、もしかして……」 村長は青年をみつめながら、ゆっくりと頷いた。 「その通り…! ついに魔王討伐に出向く時がやって来たのじゃ!」 「や、や、や…やったーーーー! やっと…やっと、ここまで来たのか! ガーーハッハッハ!」 勇者・ライアンの笑い声が高らかにこだまする。
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