さよならの夏

31/54
2942人が本棚に入れています
本棚に追加
/54ページ
『し、死神!』  にゅー、と巨大な鬼の毛むくじゃらの手首が空中から伸びてくる。  あたしは、瞬時にハートのチャクラの手を第3のチャクラから外し、気の放出を遮断した。 その瞬間、幽玉は輝きを失う。  スパッと切断された鬼の毛むくじゃらの前腕が地面に落ちた。 『あっ消えてゆく』  ほんの数秒の間に、何事も無かったように痕跡さえも消えた。  『総長、見たでしょう。あの巨大な腕から、打ち下ろされる大鎌の威力は考えただけでも恐ろしい』 リカはブルッと震えた。
/54ページ

最初のコメントを投稿しよう!