第1話/プチ悪意のブロッサム💖

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第1話/プチ悪意のブロッサム💖

首都圏某所…。 知る人ぞ知るアンダーステータス五つ星な💛ホ…、リッチネル❣ そのスーパーバリューなエッチの殿堂でも最安値の004号室は、いわゆる”訳アリ”カップルの艶情事を一手に受け入れていた~~、のであった❓❓ 💖💖💖 禁断の愛、そしてそのメイン・シュチエーションとしては、適度❓の質素さがテイストされると、どんと化ける~~ってのも、けっこうアリらしく...。 ”ホントにいいのか⁉…オレは今、この腕の中にある少女に欲情をもってメイクラブ中だ…。我が鼓動は自己震度7…、マグニチュードマックスだ…” ”その強い振動は確実にこの娘(こ)に伝わってる。なぜなら、彼女の両胸…、制服の上からは想像外だったたわわな豊満バストが簿妙にブルルんって…。そのリターンもこっちに喘ぎ声とともに返ってきてる…。ホントにいいのか…、教職にある身のオレがこんなトコでこんなコト…‼” 贖罪と快感…。 これはなかなか刺激的であったと…。 💖💖💖 結論…! この11歳…、ひと周りも離れていない同じ高校のイケメン(但し、基本ジミ系❣)♂教師と女子高生(2年生16歳❣)は、ケッコーイイ感じで共イキした。 無論、避妊対策は120%完遂で! 「先生…、ワタシのわがまま聞いてくれて…、リッチネルで優しく抱いてくれてありがとう💛」 「いや…、一番安い部屋ですまない…。何しろ低賃金の新米なんでな💦」 ベッドの中の教え娘(こ!)は”ううん…‼”と、健気に彼とは目線逸らしでそう返答していた。 「先生…、先にシャワー浴びてください。で…、アナタが出てきてドライヤーで髪の毛乾かしてネクタイ姿に戻ったら、ワタシ…、このベッドから素っ裸でバスルームに行きます。スッポンポンのワタシを…、ゴホゴホ…、ああ、ゴメンナサイ…。…アナタが勤務する高校のいち2年女子生徒としてしっかり見てください。いいですか?」 「ああ、わかった…。じゃあ、お先に…」 埼玉南部私立W高校に今春赴任したばかりの英語教師である若村ジンヤは、カノジョのコトバに従った。 この時も…。 💖💖💖 ザーッ…! 淡いピンクとパステルグリーンを基調とした、こじんまりなリッチネル004号室バスルームで、若村は頭からシャワーを被り、相反するメンタル模様を自己に突き付け中であった…。 既に5分以上も~~。 そこには、心地よいシャワーの湯ですべて洗い流したい偽善者の自分と、たった今、ベッドの中でゲットしたての己の身を覆ってる非日常のぬくもり感を剝ぎ落されたくないホンネの自分…。 その双方による割と劇な葛藤が蒸気ばっていたのだ。 ”しかし…、余命いくばくって胸の病に冒されてるのに、あのはち切れんばかりのむっちりな胸とピチピチのボディーは意外だった…。こっちの事情を忘れてコーフンしてしまった。うかつにも…。” ”でも、有村が悔いを残すことは避けたかった…。だから…” そうは言っても! そうであったのだ~~❣ カレ、若村ジンヤは、この春新赴任先の高校で出会ったばかりの2年に進級した女子生徒、有村ミクに今生の願いを…、切ない切羽詰まった望みごとを投げ込まれたのである。 「先生…、イキナシですいませんが、ワタシ、先生を一目遠目で見て、一言交わして好きになりました。本来なら、コドモなワタシなどがこんなこと口にできません。でも、ワタシには時間がないんで…。高校もコドモも卒業して、それでもアナタが忘れなくなって初めてぶつけるセリフですが、ワタシ事情アリなんで、今言います!…一度でいいんです。ワタシを抱いてください💛} 「❓❓❓」 真昼間...、学び舎の休み時間で生徒たちが行き交い声が飛び交う中での告白というか、この爆弾オファーに、若干27の新人♂教師はのけ反った&固まった…。 トーゼン…。 しかし…、この後のその2年女子生徒…、髪はショートカットで小柄な有村ミクの補足で、カレはカノジョの手の掌に乗った。 💖💖💖 ”オレは迷ったが、こうして彼女のリクエスト通りリッチネルという、ここの地元じゃあ若者のステータスらしいラブホの一室でベッドインした…。持病の悪性喘息はコロナ禍で日常不可避となったマスク生活での乾燥が遠因でヤバイ悪化症状を負ってると告白されて…。去年は全授業の3分の1を欠席してたという” “で…、昨年末、急激な発作で死をも導くリスクがあると宣言されてって!かわいそうに…。これからの、たっぷりな未来が病魔に奪われるっていう子の純心は受け止めるべきと…” このあとのカレの口上(但し胸の内!無言!)は言わんかなであった。 ”教職の身にあるオレが女子生徒との肉体関係など、ゼッタイNGだし、淫行基準でも犯罪ギリギリラインだって!百歩譲って相互愛し合っての上でってことでも、社会モラルで照らせば鬼畜以下の所業さ…。でも、もがき苦しんで、この結果に及んだ…。覚悟はしよう…” ここまでアタマの整理がついたところで、悩める新米教師はシャワーの栓を止めた…。 💖💖💖 その数分前…。 ”おー、わりかし音声オッケーじゃん。ふふ…、映像も☺特定何とかだし” まだ全裸でベッドの中にあったミクは、天井に向かって左手に収まったスマホを凝視し、意味アリな濃い微笑を浮かべていた。 ”ワカムラさん、けっこうコーフンしてて、良かったんだけど💖×2❣…まあ、あまりにすっぽり口説けたんで、エッチまでのプロセス物足りな感はアリアリだったけどさー、あの人、ゼッタイ、ワタシのカラダに欲情してたよ。アハハ~~、また一人、殉教者の偽り下半身晒してやったわ“ “でもまあ…、コドモ卒業後のワタシもよっぽどがなきゃ、ワカムラさんをこのネタで追い込むことないかな。ワタクシの大っ嫌いな3Cのあのオンナとデレデレ晒さなきゃ…。なら、証拠動画は卒業アルバムの特別付録(今風なら特別特典です!)みたいなものね…。大切にしよーっと❣” で…、この胸の中のつぶやきで肝はこの後となる‼ ”ゴメンなさいね、先生…。ワタシ、確かに生まれつきの悪性喘息持ちなんだけど、マスクずっとなコロナ禍で死んじゃう~~って叫びは演技でした。フィクションなんです。許してね…。うふふ…💖” でも! 若村ジンヤはカノジョの身を深く慮っていたから、ある、新型コロナ最新情報(マニアチックなネット検索&海外ニュースのリアル読み解きレベルのソース‼⇒ワイドショーや民放のからニュースがジョーシキな大衆には未知の情報!!)を認知していたので…。 ”ふう…、それにしても、第15波のハウリング株はここんとこ喉どまりだったスパイク結合が快速特急の如き肺にガブッてんだからな…。特に低年齢層の、生理前の免疫創出に忙しい思春期女子が、西ヨーロッパじゃあ、ぜんそくや肺の基礎疾患を持ってるとコロナ感染の後遺症でショック死する事例が多発らしい。有村は、そっちの方が心配だよ。前の担任から聞いたところでは、有村、昨秋に第16波のコロナ感染を患ったらしいし…” ってこと! 故に、若村ジンヤは教師の立場で、2年生の有村ミク自身が知れている以上の余命いくばくという現実的リスクが視野に入っての、今般のリッチネル(最安部屋ながら!)って決断だったのだ。 親のココロ子知らず~~❓❓ かくて...、運命は純な悪意により、フィクション超えをもたらすことになる‼ 💖💖💖 二人が生涯たった一度のリッチネル空間を過ごした3か月後、有村ミクは若村ジンヤの憂慮をなぞるかのように、新型コロナ第16波ウイルスの後遺症を伴う第17波ハウリング株の再感染での急性肺炎で急死した。 カノジョの葬儀の場…、カレは沈痛な表情で有村ミクの遺影(当然、制服姿!)を潤んだ瞳で見続けていた。 だが…、そんな満面笑みで健康そうなミクのもう一方たる、そそるオンナだった全裸姿もリンクされ、若村ジンヤは葬式という厳粛な場で、性的コーフンを拭いきれなかったと…。 16歳にして淫靡極まる内面を強く抱いていた有村ミクの遺した、カレとの動画や写メは遺族の手に渡った。 そのことは、無論、若村も十分に予測していたし、”それ”が以降、他者の目に触れてって局面が自らにもたらす絵柄は十分予期できた。 しかし、しかし~~! 若村のカクゴ(カノジョとのリッチネルは否定しないという決意!)は終始、生涯、萎えることがなかった。 なので…‼ 二人の艶噺がどのような顛末を辿ったかは…、詮索の余地など存在しなかった訳で‼ 有村ミクの妖しくも幼い悪意は、その咲き方によってはクロユリにもひまわりにもなり得たであろう…。 だが、仮にドロドロまったりなクロユリって絵柄が二人のあの夜ってことで世間漏れしても、そこで写される”真実”は、虚実ながら美談のシュールを纏うことと言って間違いなかった。 なぜなら…! 有村ミクのプチ悪意は、英語の先生だった若村ジンヤが、究極の許容を以って産み落とした”もっこりな善意”に包括されていたのだから…。 FIN ー拙著、短編集『ガラスの枕💖リッチネルという夢乱れた時間』より抜粋ー
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