40人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
NYの雑踏に吹く風はドリューを冷たくあしらい…白人たちから自分に向けられる好奇の目も変わらない。全てに絶望したドリューはビルの上に立っていた。
ヒューーーゥウーー♪♪♪♪♪♪♪
ドリュー「はぁ…!!?」ため息をついてタバコを吸おうとした時だ…ドリューの目に異様な光景が飛び込む。
ドリュー「…!!?」
ドリュー「あの男何をやっているんだ?またか?また俺は悪い夢でも見ているのか?」そう呟いたドリューは思わず目を擦りもう一度よく見る。
するとそこには…血塗れに転がる遺体に馬乗りになる男が居て何度も何度もナイフを振り下ろしていた。あまりの出来事に動揺を隠せないドリューは目を見開く。
トクンっトクンっと鼓動の音が早くなっていく。次の瞬間…頭で考えるよりも先にドリューは走り出していた。
ドリュー「はぁ…はぁ…はぁっ(汗)!!?」息を切らし階段を慌てて降りながら先程の場所を目指すドリュー。辺りは暗く人もいない雑踏でドリューの息使いだけが響いた。
数分後…ドリューがその場所に辿り着いて見たものは血塗れに転がった人間の遺体と…1枚のメモと壁に書かれた妙な落書きだった。
ドリュー「何だ…これ?」ドリューがそう呟いた次の瞬間…鈍い痛みがドリューの身体に響く。
ドリュー「ごふぅっ!!!?っ」
??「くっくっく(笑)見てはいけない物を見てしまいましたね?」
??「とはいえ死にゆく貴方へは最高のプレゼントなのかもしれません」
??「さぁあとくと見なさい!!?志向の芸術を!!?」
??「貴方にも聴こえるでしょう?死にゆく者が放つ死の旋律が?」
ドリュー「ぐふっきっ貴様は…?」
??「ふっふふ(笑)私の事などどうでもいいでしょう?」
??「さぁ見なさい!!!?鮮血に染まった血を!!?死にゆく者が奏でた極上の音色の軌跡を!!?」
??「美しいとは思いませんか!!?貴方の音色をこの私に聴かせて下さい」男はそんなことを呟きながら何度も何度もドリューを刺した。
そして…数分が過ぎた頃そこに残されていたのは血塗れに横たわる一人の白人男性の遺体と今にも死にそうなドリューブラウンであった。刺した男は何処かへと消え…ドリューはニューヨークの片隅で…そのまま気を失った。
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪
END
突然謎の男に刺されたドリューブラウンは生死の境を彷徨っていた。一方で…マイケルはニュースでドリューが行方不明になった事を知り…ナッシュの部下であるとある鷲鼻男性と共に…彼の捜索を開始する。次週「ハンニバルとメイナード」「第7話へ続く」
最初のコメントを投稿しよう!