第一章 極道新堂健斗

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第一章 極道新堂健斗

「ああ〜っ、気持ちいい、いくう」 「ユリエ、いい反応だな」 私を抱いているのは極道新堂健斗、新堂組若頭である。 ここは私の夜の顔である、新堂組管轄のキャバクラ。 健斗は毎日やってきては、私を抱く。 「健斗さん、なんで私をいつも指名してくれるんですか」 「お前とのセックスはめっちゃ、気持ちいいからな」 私は春日部コーポレーションに勤務して十八年、もう 四十歳を迎えてしまう、お一人様。 一応、恋愛経験はあるが、実は初体験はない。 キスしてもドキドキしない。 つまり、感じないのである。 全く潤わない。 どうしたらいいの? そこで私はキャバクラで働き始めた。 もちろん、昼間はOL、キャバクラは夜の顔である。 そんな私の前に現れたのが、春日部拓真、二十七歳。 春日部コーポレーション御曹司である。 社長であるお父様が倒れて、入院することになった。
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