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「まさか…あのゼルハイト子爵の…!?」
「はい」
「なるほど。噂は聞いているぞ、去年だったか学園に通っていた息子が『生意気な後輩がいる』と話していたな」
おっさんが驚きながら確認するので頷くと思い出すように話し始める。
「…身分を隠し、傭兵として働くのには何か理由があるのだろうが…まあいい。とにかく任せたぞ」
私は今忙しいのだ…と、おっさんはまたしても書類に目を向けながら話を打ち切るように言うので俺は今度こそ戻る事に。
「…話は聞いたな?」
「はい」
「これからは軍議の時に呼ぶ。参加するかは自由だが、生き残りたければ参加する事だ」
「分かりました」
門の近くで指揮官であろう男達が自己紹介もせずに話しかけてくるので俺は適当に返事した。
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