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「うまうま弁当店の安井です。あの! 改めてウチで働いてくれませんか? あなたみたいな人が、いえ、ウチには高橋さんが必要です。」
目尻に涙が光る。
「よろしく、お願いします」
リビングで聞き耳を立てていた優愛がガッツポーズをする。
「はい、はい。では明日から」
電話を肩で押さえながら麻友はフライパンの料理を皿にのせ、優愛の宿題の並ぶテーブルに載せる。
ふっくらと仕上がったいわしのかば焼きがキャベツとトマトの添えられた白い皿の中心で優しく湯気を立てていた。
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