ときめいちゃった

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ときめいちゃった

レントゲンを撮った。 「うん、骨折はしてないね」 「ありがとうございました」 念の為と言われて病院で撮ったけど、骨折れてたらわかるし。全く、無駄な時間を過ごしてしまった。 「…逢坂(あいさか)さん?」 「…はい」 あー、今ここは警察署だ。取り調べしてたっけ?忘れちゃった。 「睡眠薬がまだ効いているようですね。ご家族はお迎えに来られますか?」 「…大丈夫です。帰れます」 はー疲れた。大好きなカエさんとの楽しい補講だったってのに。厄介ごとに巻き込まれた。仕事入れてなくてよかった。 …あ、今日お茶だったー。メールしておこ。 「学校で、先生といざこざがあり、警察署に行ってるので休みます」 メールを打って、しばらくぼんやりしてから帰ることにした。免許の更新とか、そういうのをする人たちが座る椅子でぼけーっとした。タクシー乗るのもめんどくさい。歩いて帰るか。 ぼーっと歩いていると、前から着物を着てる人が走ってきた。足速いな… 「さっちゃん」 …あれ、止まった。 「大丈夫ですか?なにがあったんですか?」 「なんで、…ここに?」 すると、いきなり抱き抱えられる。 「とりあえず、教室で休みましょうか」 「…え、でも、ここから遠いよ?」 「仕事はないんですか?」 「ない…」 「髪の毛が見えていますが、大丈夫でしょうか?」 「…あ、はい。眠たい…」 抱えられたまま、目を閉じてしまった。
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