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件の介護士が、車椅子から少女たちを抱きかかえると、次々に海に投げ込んでいたのだ。
船長はすぐにエンジンを切り、座礁しない安全な方向に舵を切った。
操舵室からデッキに出た時には、最後のひとり、女性施設長が抱き上げられているところだった。
船長は叫びながら止めに入ったが、遅かった。
介護士は、施設長を海に投げ込むと、しばらく手摺りから身を乗り出して水面を見つめていた。
そして、少女たちと施設長が、沈んでいくのを確認すると、手摺から離れデッキの隅にうずくまった。
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