君と友になる為には7つの条件が重なった時だけ

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君と友になる為には7つの条件が重なった時だけ

奇跡としか思えない出会いが本当に存在すると実感したのは君だけだと思う。 人との繋がりを大事にする君を心から尊敬する。 大切な人の言葉に耳を傾け、真剣に応えてくれる。 そんな君は優しくて元気をくれて、私の心を癒してくれた。何よりも怖いものが少なくなった。出会えた事に、神様にお礼を言いたい。 「ありがとう。今の私がいるのは、君のおかげなんだよ。大袈裟じゃない、本当に感謝しているから。ずっと友でありたい」 もう出会って10年になる心友がいる。 親しい友達では無く、心の友と言えるのは、間違いなく君だけだろう。 この出会いは運命だと思っている。 10年前、とあるイベントで知り合った。 私はイベント会場に行くまでも必死だった。 通常1時間で着く場所へ私は2時間かけていたった。 電車が怖くて…。急行に乗る事が出来なかった。 最短ルートを出してくれる電車のアプリでは、各駅停車だけで向かう時間は教えてくれないから。 家を早めに出るしか方法が無かったんだ。 無事に着いて列に並んだ時はホッとしたけど、直ぐに不安が私を襲った。 精神的な病気になったばかりだったから…。 契約を切られて、仕事も無くなって。ドン底にいた。先の未来を考えると怖くて。親には、 「イベントに行くなら少しでも仕事を探せ。そして家にお金を入れるのが筋じゃないのか!」 そうまで言われても来た。 私にとって、電車は訓練でもあったから。 分かろうとしてもらえなければ、楽しみな事があるという事実が許せない親がいた。 怖くて逃げたかった。だから今日ここに来た。 薬も飲んで、自分に言い聞かせていた。 大丈夫…大丈夫…大丈夫…なはずなのに。緊張して、発作が起きないかどうか、そんな事ばかりで頭いっぱいになってしまって…どうにかなりそうだった。 私は本当にその場から離れる事も考えていたんだ。ここまで来れただけでも十分、自分の事を褒めていいって思うから。家から2時間、電車とバスでよく頑張ったって。 誘導してくれる係の人が 「2列になって下さい!」と言った時、私は本当に列から離れようか、自分を守るための行動をしようか、勇気を出して申し込みしたイベントの直前で、何もかも分からなくなっていた。 確実に覚えている事は、とにかく手が震えていた。 この震えは、ついに待ちに待ったイベントが始まるという、ワクワクした感情から来る震えなのか。それとも病気から来ているのか。区別がつかなかった…。 2列になった時、どんどん前に詰め始める。 その時、君が隣に来たんだ。 「お一人ですか?」 そう声をかけてくれた。君は知らないだろう。 その後の数々の奇跡。私の中から怖く感じていたモノがどれだけ少なくなったか。 君といると、本当に楽しかった。 『今の私でもチャレンジできるかな?』と、思える事が多くなった。 君は特に何も思っていないだろう。 イベントの日、同じく1人だった私に声をかけただけ。きっと、そうでしょう? その前に覚えてるかな?笑 それは失礼かな?ごめん。 君の存在が、当時小さな世界で生きていた私に どれだけの可能性をくれたか。 知らないだろうな。 出会わなかったらきっと、私はまだ殻を破れていなかったと思う。 君に出会うためには、イベントへ申し込みをし、当選して会場まで電車で3度の乗り継ぎをし、2時間かけて500人が集まる場所へ行くこと。 そして何よりも、話しかけてくれたこと。 更には、私が病気していないと会うことは一生なかった。 この中のどれか1つでも欠けてしまえば、出会えなかった。 イベントに応募したのだって、きっと外れると思っていた。だから、当選するなんて嘘みたいで。でも結果はどうであれ、 「当選したら行くんだ!」と、 実は行く不安の方が大きい状態で、応募していた。その時の自分を褒めてあげたい。 健常者にはとても分かってもらえないチャレンジだった。 「こういう風に挑戦した時の応募って、なぜか当たるんだよね」そう言っていたのはイベントの2日前のこと。 当選メールが届いた。感動した。 嬉しい気持ちが大きかった。 ただ、イベントの日が近づくにつれ、当選の嬉しさよりも不安が大きくなって。 ついに気持ちは半々になっていた…。 私にはプラスで病気の発作という大きな不安ものしかかり…。大丈夫。当日はあらかじめ薬を飲んでおいて、イベントに参加しよう。薬が効かなかった事は今まで一度も無い。 大丈夫、大丈夫…当選したんだから楽しみたい。 そう、自分に言い聞かせることしかで出来なかった。 当日、電車は全て各駅停車。ゆっくり時間をかけて向かったは良いけど、 会場に着いて、大勢の人を目の当たりにした時、急に怖くなり人混みから少し離れた。 急に不安になった。 「イベントへのご参加の方は2列に並んでください!」と、係の人の声で一回目を閉じた。深呼吸をし、よし!と、気合いを入れて列に並んだ。 その時だった。全ての始まりは、この時だったんだ。 同じタイミングで並ぶのでは無く、 たまたま隣になるような場所にいたこと。 そんなこと、計算できる訳がなければ2列になるとも思っていなかった。 同じく1人で来ていた君から、同じく1人で来ていた私に、声をかけてもらうこと。 「お1人ですか?」って。本当にありがとう。 その後、話が弾み、一緒になって楽しくイベントに参加した。 私の何日も前からの不安は、消えていた。 久しぶりに不安や恐怖から完璧に離れることができ、楽しく参加できた。 君と繋がっていたいけど、お礼だけ言って帰るしかないのか…と、思っていた。すると君は、 「どっち方面の電車に乗るんですか?」 そう聞いてくれたね。その言葉も必要不可欠だった。本当にビックリしたよ。 だって…最寄駅が隣だったんだもの。 ウソでしょ!?ってなったね。 楽しく話しながら一緒に帰った。 けど、私は途中で『電車』と言う言葉に敏感になり、急にドキッとした時があった。 出かける前は各駅停車で帰ると思っていたし、急行では駅と駅との間が長く、10分前後出られないときもある。 もしその間に発作でも起きてしまったらと思うと急にドキドキした。 けれど、君と帰るの方が楽しくて。久しぶりに急行に乗れたんだ。 私は朝家を出る時から、帰りの電車も不安に思っていた。 本当に怖さとは無縁になっていて、嘘のような時間だった。 何かの縁だね。 そして私たちは連絡先を交換したね。 君は新婚さんで。 私は当時、結婚式場でアルバイトをしていた。 まさかの、アルバイト先で君は式を挙げていた。式場の名前を聞いた時は本当にビックリして、私は自分のスケジュール帳を見せた。同じ式場で働いているの人たちとの写真が挟まっていた。 「ほら!ねぇ見て!」と。 嘘じゃない。現実でこのようなことがあるのかと、2人して驚いたね。 君が式をあげた会場はとても素敵な式場だ。自信を持ってオススメする。 幸せのお手伝いをしてもらうには、温かい人がとても多い空間だったから。 ただ、持病がある状態での当時の私は、短時間で土日のみ。 その時はすでに5年働いていた。 差別的なことを言う人も居なく、自分のペースで働けていたんだと思う。 不安があっても、人の幸せの瞬間に少しでも立ち会えると思うと、元気が出た。 こんな偶然…凄い。もしかしたら必然だったのかもしれない。そう思えてしょうがなかった。 それから君と何回遊んだだろう。 電車が怖くなくなった。日々の怖く感じていたことも少しずつ緩いでいった。 月日が経ち、君の1番大切である子どもと遊ばせてもらうようになったね。 旦那さんよりも、私の方が妊娠したことを先に知ったね。 それから、お互いタイミングは違えど引っ越しがあった。ビックリしたよ…本当に、 距離が近くなるなんて思わなかった。 電車に乗って君の家に遊びに行っていたけど、 君がお腹を痛めて産んだ子と遊ばせてもらって、私は幸せな時間を過ごしている。 それが今となっては自転車で行ける。 やっぱり奇跡だ…。 こうして振り返ると、私は君が大切で。大好きな心友なんだ。1人の人間として、こんなに尊敬する人はいない。出会えない人生はどうしても考えたくない。 だってその後、私は自分で自分の事がどんどん好きになっていったんだから。 健康である事は素晴らしい。 誰だって「健康第一」「健康だけが取り柄」 なんて言葉を発したり、聞いた事があるだろう。 でも私の場合、不健康でなければ君に辿り着く事はできなかった。 病気しても嫌なことばかりでは無かった。 それを1番教えてくれて、今でも教え続けてくれているのが…君なんだ。 私は狭い世界で必死に生きていたから。 雨の日は雨音が責めているように聞こえ、両手で耳を塞ぎ、布団から出られなかった。 密閉空間が怖くて、ついには眠れなくなっていた。睡眠薬が処方された。真冬なのに毎日ドアを開けて寝ていた。 多分、死ぬより辛かった。 そんな事を考えてしまう自分が嫌で、無理矢理にでも元気な姿を見せたくて。 何か一歩でも踏み出さなければと…。 それが、イベントへ応募する事だった。 あんなに毎日が怖くて、 親が出かける時には一緒に車に乗るか、留守番をするか…。 その頃の私にはどっちも出来なくて…。 いつも母が家に残り、父だけで買い物に行ってもらっていた。 でも、そんな私でも思っていたんだ。 「今のまま生きていくのは苦しすぎる」って。リスクを背負ってでも、何か行動を起こさないと。自分が楽しいと思えることが欲しかった。『生きる』と言う世界から追いやられているような症状に襲われていた私には、どうしても君に辿り着かなければいけなかったんだ。 出会えていなかったら、私はいつまで閉じこもっていただろう。 でも君は、きっと何も思っていないんだよね。 助けたつもりも無い、調子悪い時は休めばいい。お互い会える時に遊べばいい。そういう考えの君だっだから、『安心』出来たのだろう。 本当に、本当に、奇跡だね。 嫌われたとしても、私から嫌いになる事は無いから。何かあったら絶対に助けるから。 これからも良い関係でいられたらと心から思う。 あのイベントの日、どうにかなりそうな恐怖を忘れるくらい楽しい時間として過ごしたのは、 ピンチからチャンスに変わったとかではなく、本当に奇跡の連続だった。 ・病気になってしまったこと ・イベントへ行くこと ・並んだ列の隣が君であること ・君が声をかけてくれたこと ・結婚式場の良さを分かり合ってること ・お互いの住む場所が近いこと ・連絡先を交換すること ひとつでも欠けていたら出会いも無ければ、 心友にもなれなかった。 これからもずっとずっとよろしくね! また、詳しく書くよ。いくらでも伝えられる事があるから。 その前にひと言だけ…。 君に出会えて本当に良かった。
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