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「ほ、ほんとです。つーか、俺らの、っていうか。シェアしてンす。ほんとです。あいつの希望なンすよ」
嫌な言葉が耳に入った。
「シェアだと?」解放してやるとチンピラは、首の辺りを擦りながら頷いた。
「マワしてンじゃないスよ。順番で。俺ぁ、下の方なんで、いっつも後回しですけど」
暫くチンピラの顔をじっと見据えて、嘘が無いかを見極めた。
「…悪かったな。殴っちまって」
俺はポケットから万札を一枚取り出して、チンピラの顔の前でひらひらと振った。
「今唄った事をお前ンとこの偉い奴にご注進されたくなかったら、俺も一枚かませろ」
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