龍紋

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400年後 夜の路上で運命の2人は距離を置いて対峙していた。 眼鏡をわざとらしくはずした男は対峙する女の右手を指差した。 「それは骨喰吉光だろ?初めてみたけど。 ってことはあんたが嘉允さんに号する事を赦された剣聖・神泉椿、か?」 椿は少し首を回した。 「そういうあなたが背負ってる大太刀。 純白の直刀、まさしく龍紋征宗。 数百年ぶりに使用を認められた者が現れた、と嘉允さんから聞いている。 立花諒、だな」 諒は背中越しに龍紋の柄に手をかけた。 椿はそれに反応して骨喰の刀身を伸ばした。 「別に剣聖の号が欲しいわけじゃないが、本当にその銘を冠するほどなのか試させてもらう」 龍紋を担いだ諒は大きく踏み込んで椿の頭上に鞘ごと叩き込んだ。 椿はフワッと後ろに飛んで軽々と避けた。 空振りに終わった一撃は路面を叩き割った。 その反動で跳ね上がってきた刀身を、諒は右肩と肘をぐるんと回して突きをくりだすように鞘を一直線に飛ばした。 骨喰を前に出していた椿は手首を柔らかく回して飛んでくる鞘を打ち払った。
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