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プロローグ
[緒方 光高]
(僕は試されているのかもしれない)
僕は緒方光高、大学2年生である。僕の部屋で今、目の前に居るのは水着を着た女性で、こんな僕達は別に付き合っているわけでもなく、あくまで友人同士の関係である。しかし、僕は今から彼女の水着を外さなければならない。
まだ海にも行っていない白い背中が目に毒だ。
(なんであんなこと言ってしまったんだろう)
どうしてこんな状況に陥っているのかといえば、咄嗟に言ってしまったあるセリフが原因だ。今すぐにでも取り消したい思いに苛まれている。
「あの、早くしてもらえませんか?」
目の前の人物は僕の躊躇いなど知らないかのように急かしてくる。
ドキドキするのは、決してやましい気持ちからではないと思いたい。
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