祝詞〜運の命ずるままに〜

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 そう切れたって構わない。  ()の命令なんて知ったことか。  でも・・・。 「今日だけは運命に感謝するわ」  だってあの時の、大好きな貴方に会えたのですもの。  月が沈む。  森の奥から太陽が昇ってくる。  私は、かつて最も愛しい人であった刀の冷たい温もりを感じながらそっと目を閉じた。  必ず、貴方を元に戻すと誓った。  それが()の命令に背くことであったとしても。  
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