第一章 『あかりを見つけた』

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「朝都、とりあえず入学式お疲れ」  雨まで薄黒く見えるような暗い空、式が終わるとスーツ姿の学生たちがざわざわ辺りに散り始めると、二人の同級生に声をかけられた。 「朝都、お前寝てなかった?」 「は、寝てないわ。ただ、何言ってたのかは分からない」  小学校から中学・高校、そして大学まで、偶然にも一緒になった幼馴染のタスク。  進学校で校則が厳しかった高校を卒業後、すぐに髪を染めたタスクは、明るいベージュ系のマッシュヘア。ずーっと坊主の野球男児だったのに、肌の色も落ち着いて随分と印象が違うものだ。  ……というか、すっかりイケメンに変身してしまった。  元が良かったってことなのか?
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