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シャワーを浴びているとふと、脱衣所の方に人の気配を感じた。 驚いてシャワーを止めるとやっぱり摺りガラスの向こうに人影があった。 「雅也君、そこにいるの!?」 「おう」 「おうって…何してるの!?」 私は摺りガラスにせを向けて手の平で隠せるだけ自分の身体を覆った。 「ああ、…冷凍庫の中のつまみになりそうなもの勝手に食べてもいいか?」 「え? いいよ…。なんでも好きに食べて…」 掛けられた言葉に拍子抜けしながら私は胸を撫でおろした。 雅也君ていろいろがいきなりで…いつも驚かされる……。 「んじゃ、適当にもらうわ」と彼が返事をしてドアの向こうに行くのを確認すると、私は深い息を吐き出してシャワーを再開した。
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