伊東君と俺の話

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 あ、この道……。  知らないはずなのに、何故か知ってるような……。  そうそう。この角を曲がったら急な階段があって……。  見上げると、上から……、  男が水平にぐるぐると回転しながら、急階段を落ちてくる。  ピエロ姿の俺が男の前にしゃがむと、落ちた男が俺の顔にそっと触れる。  ――あぁ。まただ。この変な夢。子供の頃よりましだけど、年に数回は未だに見るんだよな。何なんだろ。  俺はむくりと起き上がって、布団を剥いだ。
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