大切なひと

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大切なひと

僕の名前は光輝。 僕たちは運命のふたりだ。 同じ病院で、同じ日に生まれた。 お母さん同士は、 病院で仲良くなった。 僕たちも、小さい頃からずっと夏希と一緒だった。 どんなときも、一緒に気持ちを分かち合ってきた。 味方でもあり、ライバルでもある。 お互いがいるから、より一層頑張れる、 そんな存在だった。 けど、高校生になると、 今まで、恋を感じたことがなかったのに、 はじめて夏希を好きと思った。 好きになった。 大切にしたいと思った。 出会いは奇跡だ。 あのとき、あの病院で会わなかったら、 僕たちは出会わなかった。 赤の他人だったかもしれない。 地球に生まれて、生きている中で出会う人は 限られている。 そんな中、出会うべくして、出会った、 僕たちの仲はずっとずっと繋がっていたい。 はじめての僕の恋の気持ちを、 夏希にきちんと伝えたい。 たとえ、どんな反応をされても、 好きって気持ちを伝えたい。 今すぐに。この言葉を伝えたい。 今すぐに。 次の日、夏希に告白した。 告白は無事成功した。 幼なじみから、恋人、大切な人になった。 夏希から不思議なことを言われた。 「私も最近、光輝のこと気になってたんだよね」 好きかは分からなくて、 けど大切で、大事にしたい人だって、 そう思ったんだよ。 この気持ちは好きになり始める、きっかけだったの かもしれない。 このタイミングで光輝に告白されて 驚いたという。 それと同時に、運命を感じた。 私たちは出会うべくして、 出会った 運命のふたりだ。 私は光輝に出会えてよかった。 僕は夏希に出会えてよかった。 好きになってよかった。 お互いに出会ってから、 私、僕のパレットに色が 増えて、混ざって、色鮮やかになった。 ほんとうにありがとう。 こんなに幸せなことはない。 この関係がいつまでも。 続きますように。
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