おくすり

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ある日、父親がついにキレた。 手帳を見せてみろと言い出した。 不承不承、お薬手帳を見せる。 見開きの処方の内容を見るなり、おもむろに父親は声を荒らげた。 こんなに飲んでも良くならないじゃないか。 効かない薬ばかり飲んでるんじゃないか。 効能が重なった薬ばかり飲んでるんじゃないか。 この薬とこれは重なってるから飲むんじゃない。 一方的に言われ続け、私は何も言い返せなかった。 怒鳴られて、小さくなっているしかなかった。 すでに私は、冷静な判断すらできなくなっていたんだと思う。 すでに私はおかしくなっていたんだと思う。 父親の言いなりになって、無理矢理減薬した結果、私は更におかしくなった。 これはまずいということになり、仕事を休んで正式な減薬をするため検査入院をすることになった。
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