その時〝恋〟と、運命共同体

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その時〝恋〟と、運命共同体

--------------ガシャン‼︎ その音が聞こえた時には。 もうすでに、 私とお母さんの乗ったバスは、陰下で。 目を覚ましたとき、 私、楠木天織(くすのきあまり)は。 ──────(終わった、)と、感じた。 お母さんは、ゆすっても起きなくて。 付近の人たちが何人が起きて、 割れた窓から逃げ出そうとしてるところ。 私も混じって逃げ出そうとしたとき。 そこに──────大きなクマがいた。 私より年上の、大人達が逃げ惑うほどの恐怖。 「キャーっ‼︎」 「にっ、逃げなきゃっ‼︎」 「逃げろー!」 「やべーぞ!!」 そんな声があちこちから聞こえて。 統一性もなく、逃げていく無事だった乗客たち。 (っ、私も逃げなきゃっ!!) そう思うのに、 ガクガク震えて動かない私の足。
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