一緒に

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 金曜日までが長いような短いような……そんな金曜日までがあと何日と指を折る日々。 「先生、帰ります?」  声を掛けられて一緒に帰るのももう他の先生方にも当たり前に思われるようになり、 「周防先生!もう帰りな!深谷先生、よろしくね〜!」  と送り出されるのは恥ずかしいような子供扱いをされているような……とにかく複雑にもなる。  金曜日は朝、深谷先生が迎えに来てくれるようになったお陰で一緒に出勤するようにもなった。  そして、一緒に車で帰って一緒に先生のマンションへと辿り着くのは少し気恥ずかしさもある。 「はぁ〜」  湯船に浸かって足を伸ばして脱力できる幸せ。  俺のアパートではそうもいかないが、ゆっくり体を伸ばせて快適だ。  慣れて最初の頃のようなドキドキは減ってきて、手入れの行き届いたこの浴室もリラックスできる場所になった。 「最高……」  頭を乗せられる窪みもあってそこに身体を預けて目を閉じると寝てしまいそうになる。  すると、電子音が鳴って、 『航生さん!ご飯できましたよ!』  呼ばれてハッとした。  そして、やっぱり恥ずかしくて湯に顔を埋める。  先生は俺のことをほぼ名前で呼んで、俺はたまに敬語を取るのみ。  先生はなかなか敬語が取れなかったし、俺はやっぱり恥ずかしくて名前では呼べないでいた。 「航生さん?」 「は、はいっ!!」  コンコンとノックされて慌てる。 「大丈夫ですか?返事がなかったので」  そういえば返していないことに気付いてただただ「大丈夫!」を繰り返した。
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