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不思議な雰囲気を纏った彼女と出会ったのは、海岸線沿いにあるシーフードレストランだった。
偶然、隣りに座った彼女から香る甘い香りは、20代前半と思える彼女には似合っている香りだった。
「お客様。お待ち合わせのお相手は?」
カウンターに座る俺に店員が話し掛けて来た。
腕時計に視線を落としてから、「お邪魔かな?」と聞き返した。
「いえ。ただ、待ち合わせと言われて、すでに2時間もお一人なので」
もう一度腕時計を見る。
「そうだよね。2時間も経ったのに・・・。ドタキャンされたようだ」
椅子から腰を上げる。
「あのぉ、もし宜しければご一緒させてもらえませんか?」
それが彼女だった。
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