主人公はきみ。

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主人公はきみ。

「っ、待って、南朋くん。う、嘘、だよね?」 時刻は、 土曜日の朝、10時ごろ。 私、小咲歌桜(こざきかお)の部屋にやってきたのは。 幼なじみで、私と同じ高校2年生の、 春谷南朋(はるやなお)くん。 「いや、驚いてるとこ悪いけどさ、 嘘じゃなくて、ガチだし本当のこと」 そう言って、今まで、 見たことないぐらい真剣な表情の南朋くん。 でも、わっ、私には無理だよ.................. 私には才能がないし、 南朋くんみたいに、天才でもない。 それに、私には〝脇役〟が似合うから。 だから.............................. 「南朋くん、私には無理だよ。 花木さんみたいに上手くないし、荷が重過ぎる」 そう素直に伝えると。
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