5 スキャンダルは突然に

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「まさか、昨日が初めてだった、とか……?」  (あんなに淫らな格好で鳴いていたあの女が、処女?信じられない。まさか、そんなはずはない。だって、俺を弄んだ女だぞ?昨日だって抵抗しなかったし、相当遊んでるはずじゃ……)    湊はベッドに座ったり立ったりを繰り返して、昨晩の紫遥を思い出した。  背中に爪をたて、必死にしがみつき、「気持ちいい」と喘ぐ彼女は、とても初めて男と枕を共にしたとは思えないほど、艶やかな目で自分を見つめていた。 それに、もしあれが初めての行為なのだとしたら、高校時代、特別好意のない後輩に、簡単に身体を許そうとしたのはなぜなのか。いわゆる誰とでも身体の関係を持つ女じゃなかったのか?
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